アウシュヴィッツ第一強制収容所の見学のあと、休憩を挟みビルケナウにも行きたい人は無料シャトルバスの乗り場前に集合。数名お仕事の都合等で帰られた方もいらっしゃいましたがほとんどの方がビルケナウへ。
ビルケナウではイヤホンは無いため中谷剛さんのガイドは近くに集まって聞きました。
私がイメージしていた「アウシュヴィッツ」はビルケナウでした。
ボロボロのバラックで狭いベッドに詰め込まれ過酷な強制労働。
一部のバラックは残っていますがほとんどは一部のレンガ部分のみが残っているだけ。溝の水も凍っています。こういうのを作ったのも収容された人たち。
バラックの中を見学します。映画「ライフ・イズ・ビューティフル」を思い出しました。狭い3段ベッドに縞々の囚人服を着せられたたくさんの人が生活していたシーンが思い浮かびました。
こちらのバラックの見学後、ビルケナウの入り口に戻り中谷剛さんのガイドは終了で解散。ビルケナウは広大ですがこちらでも正直見学のスピードが速くて小走りで付いていくのが精いっぱい、かつ全然見足りないので予約しているクラクフに戻るFLiX BUSの時間までまだあるし時間の許す限り再び一人での見学を開始。
写真ももう少し撮りたいなと思い。
このような貨物車でヨーロッパ中からユダヤ人がここに連れてこられたのだなと思うと色々考えさせられました。
バラの花
とにかく広大。強制収容所として使用されていた当時の写真や説明があります。写真はSS(親衛隊)によって撮影されたもの。
バラックの基礎部分、レンガの部分のみ残っています。広大過ぎてどこが端かわからない。
本格的なカメラマンが線路にカメラを置いて撮影していたので私も真似してみた。
International Monument 国際慰霊碑
慰霊、メモリアルの場所なのだけれど、この場所良いなと思った。木が真っすぐに生えているところ。
ナチスは証拠隠滅のために爆破しましたが未だ基礎部分は残っているガス室の複合施設クレマトリウム
当時の写真や施設の説明。まさにこの場所。遺体を焼く焼却炉がこんなに。異常です。
ガス室があったところ。爆破されているけれど下の部分は残っており上から見える。
先ほどガイドの中谷剛さんとツアーの参加者と一緒に歩いた場所を一人でもう一度歩いています。1人も良い。
数年前からアウシュヴィッツに来たくて、そして約20年前の大学生の時からナチス、ユダヤ人、ドイツ、ポーランドとその周辺についてナショナルジオグラフィックを始めたくさんの映像や資料を見てきたので線路が気になる。送られてきたユダヤ人はここで選別され強制労働、働けないものはガス室に。
Auschwitz Memorial のTwitterにはここで殺された人々の背景が毎日ツイートで紹介されています。個人的にユダヤ人の子供は本当に可愛いし女の子なんて美人。こんなに罪のない子がなぜガス室で殺されなければいけないのかと毎日ツイートを見て思います。
晴れてきた。
左上の写真、当時のビルケナウの航空写真と地図。当時こんなにたくさんのバラックが。こちら側に残っているものは木材が新しい感じだったので復元されたものだと思われます。
中に入ってみるとベッドも新しくレプリカと書いてありました。
冬はマイナス20℃にもなるこの地でこの施設。絶句。中央はトイレ。
とにかく広く端がどこかわからない。
入り口の監視塔。当時ここに連れて来られた人の写真も。
あの監視塔に入れる場合もあるみたい。
ビルケナウの外から。線路が続いています。右の写真に小さく写る黄色いバスがアウシュヴィッツ第一強制収容所とここビルケナウを結ぶ無料シャトルバス。
ビルケナウはチケットなしで予約も必要ないしガイドも必要なく個人で自由に見学できます。
ビルケナウ1周目は中谷剛さんのガイドを聴きながら、2周目は一人でじっくり写真もたくさん撮りながら見学しました。本当に来てよかったし来ないとわからない、文字にはうまく表せないけれどここを実際に訪れてわかる「感覚」がありました。
中谷さんのガイドで印象に残った言葉。アウシュヴィッツのような強制収容所ができここで150万人もの主にユダヤ人が殺されたのか。「異なるものを排除し自分たちより下に見ることで自分たちを保つという心理がある。」
これを前職で経験したことがあるのですごくわかります。
じゃあどうしたらそういう状況にならないのか?わかりません。
ただ、異なるものを下に見て虐めたりすることは簡単にできる。会社が業績悪化から買収され、再び独立するには並大抵の努力ではできないし不可能の可能性も大きい。
そういうことなのだと思う。
私が訪れた2019年12月30日当時、クラクフに戻るFLiX BUS乗り場はアウシュヴィッツ第一強制収容所の敷地の外の前の道でした。お腹もすいたしカフェテリアで何か食べたかったけれどバスの時間が迫り、売店で7DAYSのクロワッサンを買いバスを待ちながらいただきました。
中谷さんにガイドしていただくことができ本当に良かったです。物の見方、考え方が変わりました。そしてトータル約5時間見学したアウシュヴィッツ。見足りないので個人的にまた来ます。
アウシュヴィッツがなぜできたのか?はとりあえずWikipediaがわかりやすい。
帰りも快適なFLiX BUSでクラクフへ戻りました。
~つづく~